2010/4/28

ロシア

ロシア当局、ネスレの乳幼児食品輸入を禁止

この記事の要約

ロシア連邦消費者権利保護監督局(ロスパトレブナゾル)は21日、食品世界最大手ネスレに対し、同社フィンランド工場からロシアへの輸出が予定されていた乳幼児食品1種類について、国内販売を禁止する通達を発した。監督局のオニシェン […]

ロシア連邦消費者権利保護監督局(ロスパトレブナゾル)は21日、食品世界最大手ネスレに対し、同社フィンランド工場からロシアへの輸出が予定されていた乳幼児食品1種類について、国内販売を禁止する通達を発した。監督局のオニシェンコ局長が明らかにしたところによると、製品生産技術の質が低いため。輸入禁止はこの1種類だけだが、ネスレの評判がロシア内で低下する恐れがある。

\

輸入禁止に指定されたのは、フィンランド工場で生産する乳幼児向け「豚肉・野菜入り食品」。ロシア日刊紙『コメルサント』によると、同工場はロシアだけでなく、欧州連合(EU)各国にも輸出している。禁止された製品は10トン以上のロシア輸出が計画されており、ネスレのロシア支社代表は「フィンランド工場からロシアにこれまで20品目以上を輸出してきたが、今回のような措置が下ったのは初めて」と困惑しているという。

\

ネスレの2009年ロシア売上高は570億ルーブル。乳幼児食品は市場シェア17.2%を占め、国内大手のWimm-Bill-Dann、プログレス、ユニミルク、仏ダノン系のNutriciaと激しいシェア争いを展開していた。ロシアの乳幼児食品市場は09年、前年比17%増の460億ルーブルに伸びたが、今年はさらに11%増の511億ルーブルまで拡大すると見込まれている。(1RUB=3.2JPY)

\