2010/5/19

ロシア

農業大手ルスアグロ、IPO延期

この記事の要約

ロシアのアグリビジネス大手ルスアグロは13日、新規株式公開(IPO)を延期すると発表した。「株式市場のボラティリティ(変動性)が大きいため」と説明している。同国では肥料大手ウラルヒムも先月末にIPOの実施を延期したばかり […]

ロシアのアグリビジネス大手ルスアグロは13日、新規株式公開(IPO)を延期すると発表した。「株式市場のボラティリティ(変動性)が大きいため」と説明している。同国では肥料大手ウラルヒムも先月末にIPOの実施を延期したばかりで、今後上場を予定している企業への影響も懸念される。

\

ルスアグロは国内最大の精糖企業であり、食品製造や養豚など幅広く事業を手がける。今回のIPOでは1,820万株を売却し、2億4,600万~3億900万ドルを調達する考えだった。同社のIPOをめぐっては、主要取引先銀行であるズベルバンクが最大81%を取得する意向を示していた。

\

ロシア企業は国内外のマーケットで社債の発行や株式公開による資金調達を加速させている。1月にアルミ大手ルサールがロシア企業として初めて香港証券取引市場に上場し、22億ドルを調達したほか、先月には医薬品卸のプロテックがロシア市場で4億ドルを調達した。ただ、需要の低迷から苦戦を強いられる企業も多く、水産加工大手ルースカエ・モーレが先月実施したIPOでは公募価格が想定レンジの下限に決定。国内7位の石炭メーカーKTKと不動産大手LSRグループが実施した公募増資も規模の縮小を余儀なくされた。

\
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |