2010/6/9

ロシア

TNK-BP子会社、破産手続きを申請

この記事の要約

英石油大手ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)のロシア合弁会社TNK-BPは3日、子会社ロシア・ペトロリアムがイルクーツク州仲裁裁判所に破産手続きの開始を申し立てたと発表した。ガス田開発のためTNK-BPから借り入れた資 […]

英石油大手ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)のロシア合弁会社TNK-BPは3日、子会社ロシア・ペトロリアムがイルクーツク州仲裁裁判所に破産手続きの開始を申し立てたと発表した。ガス田開発のためTNK-BPから借り入れた資金の返済が不可能となったためと説明している。

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TNK-BPが62.9%を出資するロシア・ペトロリアムは、ロシア最大級の埋蔵量を誇るシベリアのコビクタ・ガス田の権益を保有する。ロシア天然資源監督局は、ロシア・ペトロリアムに対し、同ガス田の産出量が権益取得時に定められた90億立方メートルを大きく下回っていると指摘。産出量を規定量に引き上げなければ事業免許を取り消すと警告している。

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一方、ロシア・ペトロリアムは、規定量を産出できないのは、当初予定していた中国への輸出が政府系天然ガス企業ガスプロムによる妨害で凍結状態となっているためと反論する。なお、TNK-BPは2007年にロシア・ペトロリアムの持ち株をガスプロムに売却することで基本合意したが、取引価格で折り合いがつかず交渉は暗礁に乗り上げた状態だ。

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ルネッサンス・キャピタルのアナリスト、ブルガンスキー氏は今後の展開について、「TNK-BPが債務と引き換えにロシア・ペトロリアムの開発免許を取得した上で、権益の売却交渉に入るだろう」とコメントしている。

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