2010/6/23

ポーランド

ポーランド銀行業界、1-4月に2割増益

この記事の要約

ポーランド銀行業界の収益状況が改善している。金融監督局の発表によると、2010年1-4月の業界全体の利益は37億ズロチで、前年同期に比べ約20%増えた。ブロダ副局長はブルムバーグとのインタビューで、「この傾向は今後も続き […]

ポーランド銀行業界の収益状況が改善している。金融監督局の発表によると、2010年1-4月の業界全体の利益は37億ズロチで、前年同期に比べ約20%増えた。ブロダ副局長はブルムバーグとのインタビューで、「この傾向は今後も続き、通年での増益率はこれをやや上回る可能性がある」と語った。

\

大幅増益の主な要因は、貸倒引当金が減少し、金利収入が増加したこと。昨年の貸倒引当金は経済危機の影響を受け過去最高の120億ズロチに上ったが、業界は行内貸出規定の強化などでリスク管理を改善。年初からの4カ月間の引当額は36億ズロチだった。当局は今後、四半期あたり30億ズロチ以下に減ると予測する。

\

半面、4月末の不良債権総額は昨年末の494億ズロチから537億ズロチに拡大し、不良債権比率は8.3%をつけた。特に住宅ローンは今後の不良債権拡大の懸念材料となっている。外貨建て契約が増えたことに加え、担保価値に対する融資額が増加しているため、貸倒れリスクが強まっている。融資額は担保価値の約80%までが安全圏とされるが、これを超えて融資する銀行が増えており、当局は制限規定の導入も検討しているという。(1PLN=27.5JPY)

\
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |