ハンガリーの製薬大手リヒターは30日、非定型抗精神病薬「カリプラジン」の双極性うつ病患者における第2相臨床試験(フェーズ2)で、プラセボと比較した統計学的に有意な有効性が認められなかったと発表した。ただ、投与量の多いグループで効果を示唆する結果が得られたため、用量を変えて再度、第2相試験を実施することを検討中だ。同薬は、米フォレスト・ラボラトリーズと共同で開発している。
\臨床試験は、米国に在住する18~65歳までの双極性うつ病患者223人を対象に実施された。3グループに分け8週間にわたり、それぞれ1日0.25~0.75ミリグラム、1.5~3.0ミリグラム、プラセボを投与した。試験の前後でモントゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)を用いて症状の変化を調べた。
\「カリプラジン」は、統合失調症と大うつ病性障害についても治験が進められており、すでに第3相試験の段階に入っている。
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