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2010/11/3

チェコ・スロバキア

米自動車部品大手TRW、スロバキア工場を拡張

この記事の要約

米自動車部品大手のTRWオートモーティブは10月20日、ステアリング部品を生産するスロバキアのノヴェ・メスト・ナド・ヴァーホム工場を拡張する計画を発表した。TRWの電動パワーステアリング(ESP)システム事業の拡大に伴う […]

米自動車部品大手のTRWオートモーティブは10月20日、ステアリング部品を生産するスロバキアのノヴェ・メスト・ナド・ヴァーホム工場を拡張する計画を発表した。TRWの電動パワーステアリング(ESP)システム事業の拡大に伴う措置で、同工場では今後3年間で約250人を新規雇用する予定という。

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TRWによると、電動ステアリングは油圧式システムに比べ燃費を最大4%改善できる効果がある。世界的に環境意識が高まり、二酸化炭素(CO2)排出量の削減にも注目が集まる中、同社は電動ステアリングの需要は今後、世界的に高まると見込んでいる。

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スロバキア工場では現在、パワーステアリング用のモーターを生産し、約400人の従業員を抱える。拡張工事は年内にも開始し、2011年初めには拡張した工場で、EPSセンサーとベルトドライブ式ステアリングシステムの生産を開始する計画。

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TRWは昨年、米自動車大手のフォード・モーターと北米でベルトドライブ式のEPSの生産を開始した。同EPSは、今年末からフォードのヨーロッパ仕様車に採用されるほか、2012年には世界2位の自動車メーカーのモデルにも導入される予定。TRWはさらに、2011年にはコラムドライブ式EPSも発売する計画だ。

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TRWによると、ベルトドライブ式はよりダイレクトは操舵感とレスポンスの良さが特徴。コラムドライブ式はエンジンルーム内のスペースが限られる小型車で性能を発揮する。両EPSともに操舵力のサポートが必要な時のみ作動するため、車両の低燃費化に寄与する。

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