ポーランド電力最大手の国営ポルスカ・グルパ・エネルゲティチナ(PGE)が15日発表した2010年7-9月期連結決算の純利益は前年同期比2.7%増の7億4,700万ズロチとなった。政府が支払う賠償金と電力販売が減少し、売上高は1%減、営業利益は26%減となったが、金融収支が4,700万ズロチの赤字から9,400万ズロチの黒字に転じたため、増益を確保できた。同社のThomasz Zadroga最高経営責任者(CEO)によると、8月に終了した資産の整理・再編が寄与したという。
\同CEOは、今後も純利益の40~50%を配当に充てる方針を表明した。ただ、PGEは9月に国内4位の同業エネルガの政府保有株84.2%を約75億ズロチで買収する契約に調印しており、年内に取引を終了した場合、配当額が目減りする可能性もある。通信子会社Exatelの売却計画も年間利益を左右しそうだ。
\政府は2007年にPGEと結んでいた長期販売契約を無効にしたため、同社に賠償金を支払っている。支払額は2009年をピークに減少しているため、今後、純利益が縮小する恐れもある。(1PLN=28.09JPY)
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