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2010/12/8

チェコ・スロバキア

チェコ電気料金、来年上昇幅は5%前後に

この記事の要約

チェコ・エネルギー規制局(ERU)はこのほど、太陽光発電に対する課税を柱とする法案が成立すれば、2011年の電気料金の上昇幅は家庭向けが4.6%、法人向けが5.2%に抑えられるとの見通しを示した。一方、法案が成立しない場 […]

チェコ・エネルギー規制局(ERU)はこのほど、太陽光発電に対する課税を柱とする法案が成立すれば、2011年の電気料金の上昇幅は家庭向けが4.6%、法人向けが5.2%に抑えられるとの見通しを示した。一方、法案が成立しない場合は、家庭向けで11.2%、法人向けで14.5%上昇すると見込んでいる。

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同法案は、太陽光発電による電力に3年間の期限付きで26%課税するというもので、太陽光発電の急拡大に歯止めをかけ、再生可能エネルギー向けの補助金増大に伴う電気料金の上昇を抑えることを目的としている。課税対象となるのは、09年と10年に稼動を開始した発電施設。ただ、建物の屋根と壁に設置された発電設備で、出力が30キロワット以下のものは対象外となる。下院は11月8日に同案を可決。まもなく上院で可決される予定だ。

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チェコでは手厚い補助制度を背景に太陽光発電が急成長しているが、補助金は電気料金の値上げという形で消費者に転嫁されるため、消費者の負担が増加している。電気料金に含まれる補助金負担額は来年、現行の1メガワット時当たり166コルナから、同578コルナに跳ね上がると予想されている。(1CZK=4.41JPY)

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