ドイツとの国境に近いポーランド北西部の港湾都市シフィノウイシチェで23日、液化天然ガス(LNG)ターミナルの建設が開始された。カタールなどからタンカーでLNGを輸入し、ロシアの天然ガスへの依存率を減らすのが狙いだ。投資総額は約7億5,000万ユーロに上る見通しで、うち4分の1を欧州連合(EU)が負担する。
\ポーランドは現在、国内ガス需要の約3分の2に当たる年100億立方メートルの天然ガスをロシアの国営ガス会社ガスプロムからの輸入に頼っている。LNGターミナルが2014年半ばに操業を開始した後は、需要の3分の1に相当する年50億立方メートルをLNGで賄う計画だ。さらに、ガス備蓄施設が完成した後は、LNG輸入量を75億立方メートルまで拡大する方針。輸入元に関しては、これまでにカタールと年15億立方メートルの供給契約を締結しており、他の輸入国とも13年まで交渉を重ねるという。
\LNGターミナルの建設及び運営を行うポルスキエLNGは昨年夏、伊石油大手エニの子会社サイペムが主導する企業連合を施工企業に指名。同連合には、サイペムのほかサイペムの仏子会社サイペム、伊テキント、スナムプロゲッティ・カナダおよびポーランドのPGBとPGBエクスポルトが参加している。
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