ロシアの天然ガス最大手ガスプロムは22日、スロベニアのガス供給会社Geoplin Plinovodiと合弁会社を設立することで合意したと発表した。ロシア産天然ガスを黒海経由で南欧に輸送するパイプライン「サウス・ストリーム」のスロベニア通過部分を建設する。
\合弁会社はガスプロムとGeoplin Plinovodiの折半出資により設立される。ガスプロムのミレル社長によると、パイプラインのスロベニア通過部分の事業化調査(フィージビリティ・スタディ)は6月までに完了する予定で、建設費用は10億ユーロを見込んでいるという。両社はまた、これまで年間80億立方メートルに設定されていたパイプラインの輸送能力の上限を撤廃することで合意した。
\サウス・ストリームはロシアから黒海海底を通ってブルガリア経由でイタリアに到達する総延長約900キローメートルのガスパイプライン。13年に建設に着手し、15年の稼動開始を目指す。輸送能力は稼動開始当初は年間157億5,000万立方メートルだが、18年のフル稼働時には630億立方メートルとなる。
\サウス・ストリーム計画は、スロベニアのほかブルガリア、セルビア、ハンガリー、ギリシャ、クロアチア、オーストリアの7つの通過国から同意を取り付けているが、トルコとは合意に至っていない。
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