2011/5/11

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

テレコム・セルビアの売却難航

この記事の要約

国営テレコム・セルビアの売却が難航している。唯一売却入札に応じたものの、買収価格の見直しを求められたテレコム・オーストリアが4日、再提出した買収提案も拒否される可能性が強まっている。新しい買収価格は11億ユーロで、セルビ […]

国営テレコム・セルビアの売却が難航している。唯一売却入札に応じたものの、買収価格の見直しを求められたテレコム・オーストリアが4日、再提出した買収提案も拒否される可能性が強まっている。新しい買収価格は11億ユーロで、セルビア政府が最低売却条件とした14億ユーロを依然として大幅に下回っており、財務省は政府に新提案も拒否するよう提言した。

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テレコム・オーストリアは当初、テレコム・セルビアを8~9億5,000万ユーロで買収するとともに、3年間で4億5,000万ユーロを投資するという条件を提示した。新たな買収提案は8億ユーロを即時支払い、残りの3億ユーロは9年間の分割払いとするもので、債務負担の増大を回避したい同社の苦肉の策と見られる。

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テレコム・オーストリアはブルガリア、クロアチアなどバルカン地域で広く事業展開する。テレコム・セルビアの買収は、同地方での通信最大手に躍進するだけでなく、固定通信回線事業にも参入し収益性の高いブロードバンド事業を展開するチャンスにつながるため、同社の戦略上重要な意味がある。

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