2011/7/27

ロシア

ロシア石油3位のTNK-BP、アマゾン川流域の開発権取得へ

この記事の要約

英石油メジャーBPのロシア合弁会社TNK-BPは18日、ブラジルの油田探鉱会社ペトラ・エネルギアからアマゾン川流域21鉱区の権益45%を取得することで基本合意したと発表した。国外事業を拡大する戦略に沿うもので、消息筋によ […]

英石油メジャーBPのロシア合弁会社TNK-BPは18日、ブラジルの油田探鉱会社ペトラ・エネルギアからアマゾン川流域21鉱区の権益45%を取得することで基本合意したと発表した。国外事業を拡大する戦略に沿うもので、消息筋によると取引額は10億米ドルに上るもよう。来月末までに交渉を完了する。取引にはブラジル監督当局の許可が必要となる。

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プロジェクトは引き続き、権益の55%を保有するブラジルの石油大手HRTパルチシパソンエス・エン・ペトロレオが主体となって推進する。

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TNK-BPは今回の取引で、石油・ガス資産が7億8,300万BOE(石油換算バレル)増加するとみる。鉱区では来年にも採掘がスタートする見通しだ。

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HRTは、昨年の新規株式公開(IPO)で15億ドルの資金を調達した。今回の取引の対象となるアマゾン川流域ソリモンエス盆地の21鉱区では、昨年時点で10億バレルの石油・天然ガスの埋蔵が確認されている。同社では今後の開発で、その量が大幅に増えると見込んでいる。

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BPとロシア合弁パートナーのAARは2008年にTNK-BPの戦略をめぐって激しく対立。結果的にAAR側が勝利し、TNK-BPは昨年、BPがベトナムとベネズエラで保有する資産を買収した。その後も、資産の地域的分散化に向けてアフリカ、中東、中南米における投資機会をうかがっている。

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