ウクライナの石油・天然ガス生産高が、7~10年以内に輸入の必要がなくなるほどの規模に達する可能性がある。国立地質学・地下資源サービスのスタビツキ所長が現地通信社『インターファックス』のインタビューで明らかにした。2010年の同国の天然ガス輸入量は前年比35.7%増の365億立方メートル、石油は5.6%増の760万トン。スタビツキ所長は、資源開発を推進強化するよう内閣や議会に直接働きかける方針だ。
\ウクライナが現在管理している地下資源埋蔵量は、天然ガスが約1兆1,000億立方メートル、ガス・コンデンセートが約1億3,000万~1億5,000万トンに上る。今後期待される生産拡大のうち3分の2をシェールガスが担い、約2~10兆立方メートルの潜在量があると見られる。地質学・地下資源サービスは現在、ドネツク・ドニエプル盆地とドニエプル・ドネツ盆地で、天然ガス埋蔵地域の開発に向けた調査を進めているという。
\今後の生産拡大では黒海とアゾフ海のガス田の貢献が期待される。広い地域に渡り非常に潜在能力の大きいYuzovskyでのシェールガス開発では、シェルがすでにプロジェクトに着手しているほか、エクソンモビルやDTEKネフチガスも関心を示している。また、西部のOlesskyガス田にはシェブロンが興味を示している。
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