2011/8/10

ロシア

ロシアでホームセンターが人気

この記事の要約

ロシアでホームセンターの人気が上昇している。中産階級の可処分取得の増加と住宅市場の回復で需要が拡大しており、昨年のDIY向け道具、材料、備品の売上高は推定で計140億ドルに上った。需要が最も高いのは簡易シャワー室だ。5日 […]

ロシアでホームセンターの人気が上昇している。中産階級の可処分取得の増加と住宅市場の回復で需要が拡大しており、昨年のDIY向け道具、材料、備品の売上高は推定で計140億ドルに上った。需要が最も高いのは簡易シャワー室だ。5日付の『モスクワ・タイムズ』紙が報じた。

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欧州DIYメーカー連合によると、ロシアのDIY小売市場は経済危機の際に20%縮小したが、その後は前年比15%増のペースで回復しており、成長率はフランスやスペイン、ドイツの3~4%を大きく上回っている。特に新規出店や競合買収を進めている小売りチェーンは今年通期で30%の増収を見込んでいるという。

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サンクトペテルブルクに本拠を構えるホームセンター「Metrika」は、過去2年半で店舗数を15店から45店に増やし、2010年に2億4,900万米ドルを売り上げた。今年は当初、20店の新規開店を目標にしていたが、すでに15店をオープンしたため、計画を変更。年末までに北西部を中心にさらに10店舗を開設し、店舗数でロシア最大を目指す。イスラエルの大手「Home Center」は今年、モスクワにある既存店5店舗に、さらに5店舗を加える計画だ。同社はギリシャやキプロス、ベラルーシでもチェーン店を展開している。

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ロシア全体のホームセンターの店舗数は中部と北西部を中心に、約4,000店に拡大した。高級マンションの販売が今年第1四半期に前年同期比で15%増加するなど住宅市場が回復していることや、伝統的な露天市場におけるDIY用品の販売シェアが15%まで減少していることが背景にある。ホームセンターは露天販売と異なりサプライヤーと直接取引できるため、広範囲の製品を割安で販売することが可能。市場の寡占も進んでいないことから、今後も店舗数は増える見通しだ。

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ロシアのホームセンター最大手は仏「ルロイ・メルラン」。巨大店舗16店を展開し、13億ドルの売上高を誇る。8店舗を構える地場系の「Maxidom」も、売上高4億400万ドルと健闘している。

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