2011/8/24

ロシア

ロシア経済、Q2は減速

この記事の要約

ロシア国家統計局が11日発表した今年4-6月期の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比3.4%増となり、前期(1-3月期)の4.1%から減速した。鉱工業生産の鈍化やインフレによる消費者購買力の低下、資本流出が響き、ブル […]

ロシア国家統計局が11日発表した今年4-6月期の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比3.4%増となり、前期(1-3月期)の4.1%から減速した。鉱工業生産の鈍化やインフレによる消費者購買力の低下、資本流出が響き、ブルームバーグのアナリスト予想中央値である4%やロシア経済省の予測値3.7%を下回った。

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4-6月期の鉱工業生産は製造業で増加したが資源生産は減少し、伸び率は前期の5.9%から4.8%に減少した。ロシア産原油の指標であるウラル原油価格は2.9%下落し、今年に入り始めてマイナスに転じた。また、同期の純資本流出額は99億ドルで1-3月期の213億ドルと合わせると、昨年通期の340億ドルに迫る水準となった。

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ロシアのメドベージェフ大統領は、BRICSに数えられる他の新興国(ブラジル、インド、中国)に後れを取らないよう、5年以内にGDP成長率8%を目指す方針を表明。また、プーチン首相も5月に、国民一人当たりのGDPを10年以内に倍増させ、経済成長率で世界5位に入るという目標を掲げた。ただ、米国の景気減速や欧州債務危機への懸念から世界の景気回復は減速しており、石油やガスなど資源輸出に依存するロシア経済の回復にも遅れが出ている。

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ロシアの投資銀行Otkritieのアナリストは、7-9月期のGDPについて、農業生産が好調のため前年比4.5%の伸びが見込めると予測。小麦生産はこれまでに、前年比で収穫量が11%増、利回りで35%増になっているという。

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チェコ・スロバキア
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