2011/9/14

ロシア

露EC最大手のOzon、第三者割当増資で1億ドル調達

この記事の要約

ロシア最大の電子商取引(EC)サイト「Ozon.ru」は8日、第三者割当増資を通じて総額1億米ドルを調達した。これはロシア電子商取引業界に対する民間投資額として過去最大。出資者は地元投資会社のル・ネット、スイス投資会社の […]

ロシア最大の電子商取引(EC)サイト「Ozon.ru」は8日、第三者割当増資を通じて総額1億米ドルを調達した。これはロシア電子商取引業界に対する民間投資額として過去最大。出資者は地元投資会社のル・ネット、スイス投資会社のインデックス・ベンチャーズおよびアルファ・アソシエーツ、日本の楽天の4社で、このうちル・ネットが半分以上を投資したもようだ。Ozon.ruは調達資金を物流センターの建設・整備と在庫の積み増し、取り扱い製品の拡大に投じる。

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Ozon.ruのガヴェ(Gave)最高経営責任者は「弊社の企業価値は我々の予想を上回っていた」と話し、増資の成功に満足の意を表した。具体的な評価額は明らかにしていない。また、楽天の戦略投資については、EC事業で楽天が集めた経験を活かせると期待感を示した。

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ロシアの証券会社Finamによると、Ozon.ruの2010年売上高(45億ルーブル=約1億5,200万ドル)に、EC業界企業の価値を求める平均的な倍率をかけて算定すると、その企業価値は5億6,400万ドルとなる。ただ、採算性を勘案すると3億9,500万ドルまで下がった可能性もあるという。

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楽天によると、ロシアEC市場規模は昨年、1,921億ルーブルに達し、2015年には3,619億ルーブルまで成長すると見込まれる。欧州の中ではドイツに次いで規模が大きい。

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これまでのEC業界向けの民間投資としては、会員制オンラインショッピングサイトKupiVIPに対する今年4月の5,500万ドルが最高だった。(1RUB=2.54JPY)

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