2011/9/14

ロシア

「銀行は欧州債務危機に耐えられる」=中銀

この記事の要約

深刻化する欧州の債務危機によってロシアの銀行が約3,500億ルーブル(120億米ドル)の損失を被る可能性があることが、ロシア中央銀行が先ごろ実施したストレステストの結果明らかになった。\ 中銀で金融安定部門の副責任者を務 […]

深刻化する欧州の債務危機によってロシアの銀行が約3,500億ルーブル(120億米ドル)の損失を被る可能性があることが、ロシア中央銀行が先ごろ実施したストレステストの結果明らかになった。

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中銀で金融安定部門の副責任者を務めるセルゲイ・モイセーエフ氏は、「わが国の資本市場は世界の資本システムに組み込まれており、システムが動揺すればかなりの影響を受ける」と述べるとともに、「証券保有に関する市場リスクの観点からは、重大な脅威は米国からではなく、欧州からやってくると考える」と、欧州の債務問題に対する懸念を表明。ただ、7月1日時点でロシアの銀行が保有する外国債券は4,520億ルーブルで、全保有債券の10%強、保有外国株式は全保有株式の1%強の83億ルーブル相当と、海外へのエクスポージャーが比較的低いことに言及し、「欧州で深刻なショックが起きても、ロシアの銀行に生じる損失は年間利益を下回り、市場リスクに伴う損失は穴埋めできる」と強調した。同氏によると、1~7月の国内銀行の利益額は5,000億ルーブルに達した一方で、 ストレステストではじき出された予想損失額は債券が2,900億ルーブル、株式が610億ルーブルとなっている。(1RUB=2.54JPY)

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