2011/9/28

チェコ・スロバキア

チェコ、原子炉4基の稼働延長を計画

この記事の要約

チェコの国営電力会社CEZは国内最古のドゥコヴァニー原子力発電所の原子炉4基の稼働期間を延長することを計画している。ただ、福島原発事故の後、欧州、特に隣国のドイツ、オーストリアではチェコの原発政策への批判が高まっており、 […]

チェコの国営電力会社CEZは国内最古のドゥコヴァニー原子力発電所の原子炉4基の稼働期間を延長することを計画している。ただ、福島原発事故の後、欧州、特に隣国のドイツ、オーストリアではチェコの原発政策への批判が高まっており、稼働延長に圧力がかかるのは必至だ。現地日刊紙『Lidove noviny』が26日報じた。

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ドゥコヴァニー原発の4原子炉は旧ソ連製加圧水型原子炉(VVER)で、現行の運営規定では1号機は2015年、その他の3基は16、17年に運転を停止することになっている。CEZは4炉すべての稼働期間をそれぞれ10年間延長する計画だ。ただ、欧州連合(EU)が福島原発事故を受け、域内すべての原子炉を対象に実施することを決定した安全性検査(ストレステスト)に合格することが前提条件となる。

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ストレステストには3段階あり、第1段階の「テスト予備審査」では、原子力発電事業者に原子炉の安全性等に関するアンケートが配布され、各事業者は回答および回答を裏付ける書類や研究結果、計画書などをEUに提出する。CEZは8月に、原子力安全局を通じてドゥコヴァニー原発の予備検査の回答を提出した。EUは同原発の安全性に関する最終評価を2012年半ばに下す見通しだ。予備審査では安全上の問題は見つからなかったものの、ストレステストを提案した欧州委員会のエッティンガー委員(エネルギー担当)がドイツ出身であることから、チェコ政府は政治的な圧力への警戒を強めている。

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ドゥコヴァニー原発は昨年、1万4,176テラワット時を発電。同発電量は国内電力需要の約20%を占めた。

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