2011/10/5

総合・マクロ

中欧3カ国の景気減速=9月PMI

この記事の要約

中欧3カ国の景気減速傾向が続いている。ポーランド、チェコの9月製造業購買担当者指数(PMI)は低下した。ハンガリーもやや持ち直したものの、ぱっとしない数値だ。しかし、いずれも景気判断の分れ目となる50は超えており、まだ成 […]

中欧3カ国の景気減速傾向が続いている。ポーランド、チェコの9月製造業購買担当者指数(PMI)は低下した。ハンガリーもやや持ち直したものの、ぱっとしない数値だ。しかし、いずれも景気判断の分れ目となる50は超えており、まだ成長基調にはあるようだ。

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ポーランドのPMIは50.2ポイントと、過去2年で最低の水準まで低下した。外需の減速が主因で、通貨ズロチの相場下落も輸出を支えられなかった。雇用はほとんど伸びておらず、生産価格もわずかに上昇したにとどまった。増産率も2009年10月以来で最も低くなった。新規受注状況をみると、今後も生産の伸びが鈍る傾向が続きそうだ。

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8月に今年最低を記録したハンガリーは、9月に0.6ポイント増の50.8ポイントに持ち直した。構成指数をみると、雇用指数、生産指数、新規受注指数はいずれも50を上回った。雇用・生産指数が8月に比べて低下したのに対し、新規受注指数は増加した。しかし、伸び率は8月よりも縮んでいる。納期指数は再び50を下回った。購入資材在庫指数は8月と同じだったが、過去の9月平均値を大幅に下回っている。

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チェコは52.3ポイントで8月の53.4ポイント、過去の平均値である52.9ポイントの双方を下回った。構成指数では、新規受注指数と生産指数が引き続き低下した。雇用指数は過去13カ月で最低を記録したが、過去の平均は上回っている。納期指数はやや低下、購買量指数は上昇した。購入資材価格は8月の低水準を維持した。今後は、新規受注指数の下げ幅が大きくなったことなどから、景気の減速が予想される。

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