2011/10/12

ロシア

セベルスタリ、米国事業を拡大

この記事の要約

ロシア鉄鋼大手セベルスタリは、米国事業を拡大する。同社は3月に米国で不採算資産を売却するなど事業体質の強化を図っており、今後は収益向上に向け積極的に投資を行っていく方針だ。\ セベルスタリのモルダショフ最高経営責任者(C […]

ロシア鉄鋼大手セベルスタリは、米国事業を拡大する。同社は3月に米国で不採算資産を売却するなど事業体質の強化を図っており、今後は収益向上に向け積極的に投資を行っていく方針だ。

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セベルスタリのモルダショフ最高経営責任者(CEO)は、6日付けの英紙『フィナンシャル・タイムズ』に掲載されたインタビューで、「米国は企業家精神に溢れた巨大な国であり、鉄鋼の生産と販売に最適な立地だ」と述べ、ミシガン州ディアボーン工場に生産効率を改善するため4億米ドルを投資したほか、ミシシッピー州コロンバス工場では5億米ドルを投資して、2015年までに生産能力を年間300万トンに倍増させる計画を明らかにした。

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セベルスタリは今年3月、米国で保有していたスパローズポイント(メリーランド州)、ウォレン(オハイオ州)、ウィーリング(ウエストバージニア州)の3製鉄所を、米持ち株会社レンコ・グループに売却すると発表した。セベルスタリは北米での生産能力を強化するため、3製鉄所を2008年5月から8月にかけて総額21億ドルで買収したが、リーマンショック後の鉄鋼価格の下落により業績不振に陥ったため、売却を決めた。モルダショフCEOは、売却した3製鉄所について、「今の私なら買収はしなかっただろう」と認めたうえで、「当時は入念な調査を実施し、優良な資産だと確信して売却した」と釈明。一方で、「我々の米国へのアプローチは以前と比べはるかに良くなった。現在保有している資産は、収益性の高い優良な資産だ」と強調した。

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セベルスタリはインド国営の鉄鉱石生産最大手NMDCと、インドに合弁会社を設立する方向で交渉を進めている。モルダショフCEOは、「年内に合意に達することを期待している」と述べた。

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