2011/11/9

チェコ・スロバキア

チェコ財務相、12年の経済見通しを下方修正

この記事の要約

チェコのカロウゼク財務相は10月30日、チェコの公共テレビ局のトーク番組に出演し、2012年の経済成長率が1%程度と、7月に財務省が発表した2.5%を大きく下回るとの見通しを示した。最大の貿易相手国であるドイツの経済指標 […]

チェコのカロウゼク財務相は10月30日、チェコの公共テレビ局のトーク番組に出演し、2012年の経済成長率が1%程度と、7月に財務省が発表した2.5%を大きく下回るとの見通しを示した。最大の貿易相手国であるドイツの経済指標が悪化していることが理由。

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一方、かつて財務大臣を務めたライフアイゼン銀行のチーフエコノミスト、メルトリーク氏は、「ユーロ圏の成長率は来年0.2%と予想され、チェコ経済も財政引き締めや付加価値税率の引き上げなどで成長が下押しされる」と述べ、12年の成長率は0.3%と、チェコ経済の先行きにより厳しい見方を示す。同氏によると、製造業受注の減少、建設需要の急減、個人消費の低迷などが、経済全体に悪影響を与えるという。

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チェコ経済が抱える問題のひとつである失業について、カロウゼク大臣は、現在50万人にのぼる失業者数が、来年は3万人以上減少するとの見通しを示しているが、メルトリーク氏は、失業者数は横ばいで推移し、来年も改善は見込めないとしている。

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