2011/11/9

チェコ・スロバキア

チェコ中銀、政策金利を据え置き

この記事の要約

チェコ中央銀行は3日、政策金利である14日物レポ金利を0.75%に据え置いた。これは欧州中央銀行の主要金利より0.5ポイント低い水準だ。\ シンゲル総裁は、主要輸出先であるユーロ圏の景気減速が、今年から来年にかけてチェコ […]

チェコ中央銀行は3日、政策金利である14日物レポ金利を0.75%に据え置いた。これは欧州中央銀行の主要金利より0.5ポイント低い水準だ。

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シンゲル総裁は、主要輸出先であるユーロ圏の景気減速が、今年から来年にかけてチェコ経済の成長を阻むとの見方を示した。同日発表した経済予測では、2012年の国内総生産(GDP)の予測を前年比2.2%から1.2%に、2013年についても3.8%から2.7%に引き下げた。市場金利は今後、やや低下し、その後2012年末まで安定するとみている。

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政府の財政緊縮策でインフレ圧力が弱まっていることを受けて、中銀は史上最低金利を維持してきた。9月のインフレ率は1.8%で中銀の目標上限である2%を4カ月連続で下回った。

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来年は付加価値税(VAT)引き上げで一時的に3%を超えるが、2013年には2%を下回ると中銀は予測している。

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チェコの経済成長は今年第2四半期、前期の2.8%から2.2%へと減速した。欧州連合(EU)の成長にブレーキがかかったのに加え、緊縮財政で内需が低迷したためだ。チェコの輸出の80%はEUが占める。このため、同国経済はEUの需要に大きく左右される。

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中東欧の欧州連合加盟国は、経済成長見通しの悪化と為替下落リスクのはざまで厳しい判断を迫られている。ポーランド中銀は先月6日、政策金利を3カ月連続で4.5%に据え置いた。ハンガリー中銀も25日、9か月連続で6%に維持した。一方でルーマニア中銀は2日、0.25ポイント引き下げて6%に設定した。

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