2011/11/23

バルト三国

リトアニア政府、スノラス銀行を一時国有化

この記事の要約

リトアニア政府は16日、スノラス銀行を一時国有化すると発表した。監査の際、同行の資産に犯罪活動が関係している疑いがあるとの情報を入手したため。同国の中央銀行は政府に先立ち、同日午前にスノラス銀行の頭取を解雇した。同行は、 […]

リトアニア政府は16日、スノラス銀行を一時国有化すると発表した。監査の際、同行の資産に犯罪活動が関係している疑いがあるとの情報を入手したため。同国の中央銀行は政府に先立ち、同日午前にスノラス銀行の頭取を解雇した。同行は、今月8日の第3四半期の決算報告で、資産総額を前年同期比13%増の23億5,000万ユーロと発表していたが、実際は破綻寸前であるもようだ。

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スノラス銀行はソビエト連邦崩壊後、1992年にリトアニアで初めて設立された銀行の1つで、同国3位の規模を持つ。2006年には英紙『フィナンシャル・タイムズ』が発行する金融専門誌『ザ・バンカー』で、リトアニアの最優良銀行に選出された。ただ、同行の株式68%を握るロシアの富豪、ウラジーミル・アントノフ氏については、以前から犯罪組織との関係やマネーロンダリングへの関与が疑われている。

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政府は今後、資産評価を改めて行い、同行を再建する方針。同国財務省によると、同行の不正資産を受け皿機関(バッドバンク)に切り離し、再建を進めるという。

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