2011/12/7

ロシア

コマツ、ロシア工場から大型ダンプカー出荷開始

この記事の要約

建機大手コマツのロシア・ヤロスラブリ工場は1日、鉱山向け大型ダンプカー「HD-785-7」の出荷を開始した。年末までに50~100台を生産する予定だ。\ 同ダンプカーの最大積載量は91トンで、販売価格は100万米ドルに上 […]

建機大手コマツのロシア・ヤロスラブリ工場は1日、鉱山向け大型ダンプカー「HD-785-7」の出荷を開始した。年末までに50~100台を生産する予定だ。

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同ダンプカーの最大積載量は91トンで、販売価格は100万米ドルに上る。国内有数のクズネツク炭田地帯の企業からすでに10台を受注済みだ。エンジンなどの主要部品は日本から供給し、車体部品など大きな部品については現地で溶接・塗装作業を行う。現地調達比率は現時点で10%という。

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コマツは今後10年にわたり、インフラ整備と鉱山開発の推進で関連機械の需要が伸びるとみて、ロシア事業を強化している。業界アナリストによれば、年間5~8%の成長が見込まれる。また、2020年以降も採鉱事業が本格化し、需要を支える見通しだ。

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欧州経済の減速についてコマツは、ロシア事業に深刻な影響を与えるには至らないとみる。公的機関からの受注の比率が大きいためだ。インフラプロジェクトを推進するガスプロムの下請け企業だけで顧客の20%を占めるという。

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コマツの製品は米キャタピラーなどと並び、ロシア市場にハイエンド製品を供給する。国産の低価格帯の製品に比べて「技術が優れ、効率性が高い(RMG証券のアナリスト、トレテリンコフ氏)」のが特徴だ。

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1億5,000万ドルを投じて設置されたヤロスラブリ工場は、昨年6月に竣工。床面積でグループ最大の規模を誇る。236人の従業員を擁し、大型ダンプカーのほか、油圧ショベルを生産する。今年はこれまでに単価約40万ドルの油圧ショベル800台を出荷した。

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