ガスプロムがドイツの提携先であるヴィンタースハル(BASFグループ)と、エネルギー資産を交換する計画だ。北海におけるヴィンタースハルの洋上プロジェクトの権益を取得する代わりに、ヤマル半島の権益を譲渡する。昨年10月の合意に基づくもので、ヴィンタースハルは年内にも取引の準備を完了させる方針。
\ヴィンタースハルは、ヤマル半島のウレンゴイ・アチモス・ガス田の第4・第5プロジェクトについて、25%プラス1株の権益を取得する。将来的に出資比率を50%まで引き上げるオプション権を得る。
\これと引き換えに、北海のオランダ、英国領におけるプロジェクトについて、ガスプロムに同率の権益を譲渡する。
\両社は長く提携関係にあり、バルト海底ガスパイプライン「ノルド・ストリーム」の敷設に取り組んだほか、「サウス・ストリーム」でも共同でプロジェクトに携わっている。
\また、1993年以来、合弁で欧州ガス供給事業ウィンガスを運営している。同社のパイプライン事業子会社のウィンガス・トランスポートは、欧州連合の「エネルギー市場に関する第3次規制パッケージ」に従い、先月、別会社として独立。社名をガスケード(Gascade)に改めた。第3次規制パッケージは、エネルギー生産会社が供給網を保有することを禁じている。(東欧経済ニュース2011年11月2日号「ガスプロム、ドイツ・日本事業を活発化」を参照)
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