2012/3/21

ロシア

ロスアトム子会社、西欧型原子炉向け燃料を試験納入

この記事の要約

ロシア原子力公社(ロスアトム)の核燃料子会社トゥヴェル(TVEL)が西欧型の加圧水型原子炉(PWR)向けに開発した正方格子状燃料集合体「TVS-K」を、スウェーデンの電力大手バッテンフォールに試験的に納入する。効率などの […]

ロシア原子力公社(ロスアトム)の核燃料子会社トゥヴェル(TVEL)が西欧型の加圧水型原子炉(PWR)向けに開発した正方格子状燃料集合体「TVS-K」を、スウェーデンの電力大手バッテンフォールに試験的に納入する。効率などの品質を確かめる目的だ。トゥヴェルはこれにより、世界市場への進出を目指す。

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トゥヴェルとバッテンフォールの核燃料子会社が13日調印した契約によると、スウェーデンのリングハルス原子力発電所に2014年に燃料集合体を納入する。同燃料が燃焼し切るまで3号炉を稼動させ、品質を確認する。

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これには4~5年かかるため、トゥヴェルの世界市場参入は早くて2018~19年とみられている。

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ロシア型の加圧水型原子炉(VVER)は、基本原理では西欧型のPWRと同じだ。しかし、燃料集合体の形が正六角形で、正方形のPWRと異なっている。

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現在、PWR向け燃料市場はフランスのアレバと東芝の米子会社であるウエスチングハウスが圧倒的シェアを握り、リングハルス原発も両社から燃料を調達している。

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一方、VVER向け燃料市場にはウエスチングハウスが参入しているが、依然としてトゥヴェルがほぼ100%のシェアを誇っている

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リングハルス原発は1970~80年代に建設された4基の原子炉を運営する。合計出力は2,560メガワット。

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