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2012/6/6

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

印ポリプレックス、トルコにプラスチック工場建設

この記事の要約

薄膜ポリエステルフィルムで世界4位の印ポリプレックスは、1億1,500万ドルを投じトルコに工場を建設する。5月29日付け現地英字紙『ザマン』が報じた。\ 新工場はイスタンブールから2時間ほど離れたテキルダー県のチョルルに […]

薄膜ポリエステルフィルムで世界4位の印ポリプレックスは、1億1,500万ドルを投じトルコに工場を建設する。5月29日付け現地英字紙『ザマン』が報じた。

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新工場はイスタンブールから2時間ほど離れたテキルダー県のチョルルに建設する。今年下半期に着工し、2~3年以内に生産を開始する予定。飲料ペットボトルなどの素材となるポリエチレンテレフタラート(PET樹脂)を生産する。生産能力は年60万メートルトン。当初は年10億ドルの輸出を見込んでいる。ペトキム(Petkim)など現地サプライヤーから原料を調達する。

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ポリプレックスはさらに、5億ドルを投資して現地企業と材料の合弁生産に乗り出すことも計画しているという。

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トルコのチャーラヤン経済相は、「今回の(ポリプレックスによる)投資が我が国の経常収支の赤字削減に貢献するだろう」と述べた。また、トルコが石油化学製品の純輸入国として慢性的な貿易赤字を抱えていることに触れ、当該製品の輸入依存度を下げることがきると期待感を示した。

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一方、トルコ投資促進機関(ISPAT)のAyci代表は、同国では国外直接投資(FDI)が160億ドルに拡大すると予想されており、ポリプレックスがこれに寄与するとした。

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ポリプレックスは2004年にポリプレックス・ヨーロッパを設立してトルコに進出。新工場の建設に向けて調査をしてきた。税優遇措置を受けることができるチョルルに進出を決めた。

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トルコ政府は、化学製品分野で国外企業の誘致を推進している。昨年はトルコの炭素繊維大手アクサと米ダウ・ケミカルが10億ドルを投じてヤロヴァで炭素繊維を合弁生産することで合意。また印アディティア・ビルラ・グループが5億1,000万ドルを投じてアダナにビスコーズ短繊維(VSF)の生産拠点を開設することを決定している。

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