カナダの石油・ガス開発会社スターリング・リソーシズは19日、黒海ルーマニア沖の油田鉱区の権益を米エクソンモービルのルーマニア子会社エクソンモービル・エクスプロレーション・アンド・プロダクション・ルーマニア(EMEPR)とオーストリア石油大手OMV傘下でルーマニア最大の石油会社であるOMVペトロムに譲渡することで合意したと発表した。
\譲渡するのは、黒海にあるミディア鉱区の第15ブロックの権益の65%。スターリング・リソーシズによると、EMEPRとOMVペトロムは取引完了時にまず2,925万米ドルを支払い、当該鉱区で一定量の炭化水素資源が確認された場合に2,950万ドルを、商業生産が開始された時点でさらに1,950万ドルを支払うことになっている。なお、スターリング・リソーシズのパートナー企業であるペトロ・ベンチャーズ・ヨーロッパも、ミディア鉱区の第15ブロックの権益20%をEMEPRとOMVペトロムに譲渡する。
\EMEPRとOMVペトロムは黒海での資源開発に積極的に取り組んでおり、2月下旬には黒海のネプチューン油田鉱区の「ドミノ-1」で大規模なガス貯留層を確認したと発表した。同鉱区はルーマニアの沖合170キロにある海底油田で、水深は約1,000メートル。貯留層の厚さは420億~840億立方メートルの埋蔵量に相当するという。
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