ロシア国営天然ガス会社ガスプロムは14日、化学大手の独BASFと資産交換することで合意した。西シベリアにあるガス田の採掘権を付与する見返りとして、西欧で天然ガスの販売・貯蔵事業を展開する両社の合弁事業を100%傘下に収める。取引成立には欧州連合(EU)・欧州委員会とロシア当局の承認が必要。
\ガスプロムは両社の合弁会社Wingas、WIEH、WIEE、Astoraを完全子会社化し、西欧販売事業を強化する。また、北海南部で石油・天然ガスを採掘するBASFの傘下企業Wintershall Noordzeeの資本50%も取得する。BASFは欧州市場の低迷を背景にガス販売事業の利益率が低下していることから、ガスプロムとの販売合弁から撤退する。
\BASFはエネルギー子会社ヴィンタースハルを通してヤマル半島のウレンゴイ・アチモス・ガス田第4、第5ブロックの採掘権25%強を取得。将来的に同50%まで引き上げるオプション権も確保する。両ブロックは埋蔵量が計24億石油換算バレル(BOE)で、2016年から採掘が始まる。
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