2013/1/16

ロシア

PVCの需要が拡大・国内メーカーは生産能力を強化

この記事の要約

ロシアでは自動生産や建設などの分野でポリ塩化ビニル(PVC)製品の需要が拡大している。化学業界向けコンサルティングを手がけるIAZ Kortesの推定によると、2012年のPVC販売量は前年比微増の11億1,300万トン […]

ロシアでは自動生産や建設などの分野でポリ塩化ビニル(PVC)製品の需要が拡大している。化学業界向けコンサルティングを手がけるIAZ Kortesの推定によると、2012年のPVC販売量は前年比微増の11億1,300万トン、PVCエマルジョン(PVC-E)は9%増の13万3,000万トンだった。

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PVC-Eの市場規模は2020年までに19万トンに拡大すると予想されている。ロシアは現在、PVC-Eの8割をドイツなどの欧州諸国からの輸入に頼っている。国内メーカーは生産能力の強化に努めており、20年までに供給能力は現在の3万トンから20年には6万トンに拡大する見通しだ。サスペンションPVC(PVC-S)の分野でも大規模な生産能力拡大プロジェクトが進んでおり、Kaustikが17年までに現在の3倍の年間70万トンに、Sayanskchimplastは14年に35万~37万トンにそれぞれ拡大するほか、Rusvinylは14年に年間30万トンの生産できる生産ラインを新たに稼働させる予定だ。

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ロシアのWTO(世界貿易機関)加盟に伴い、現在は10%となっているS-PVCの輸入関税は14年から6.5%に引き下げられる。一方、PVC-Eの輸入関税はゼロから6.5%に引き上げられる。WTOの加盟によってロシアのPVCメーカーは外国製品との厳しい競争にさらされると懸念する声があがっているが、経済省のシャリノフ氏は、ロシア製品に対する数多くの貿易障壁が撤廃されることで、将来的に輸出を拡大したいと考えるPVCメーカーにとっては大きなチャンスだと指摘している。

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