ロシアのメドベージェフ首相は23日、スイスのダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)で、外国投資家に対してロシアへの投資を強化するよう呼びかけた。
\首相はまず、ロシアが目指す年間5%以上の経済成長は投資なくしては達成し得ないと指摘した。経済動向や投資環境の面で不確実性が存在する事実を認めた上で、問題解決に徹底して取り組み、2020年までに投資環境で世界10位内にランクインする目標を明らかにした。
\また、ロシアはグローバル市場への統合を完了させるための取り組みを続けるとして、昨年の世界貿易機関(WTO)加盟を例に挙げた。さらに、経済協力開発機構(OECD)への加盟にも取り組む姿勢を示した。
\一方、ロシアにおける改革の進捗状況に関するパネルディスカッションでは、議論の土台となったリポートについて、「その予測は当たらない」と述べた。リポートでは、原油価格が高騰した場合、下落した場合、現在に近い水準で推移した場合のいずれも、ロシア経済の行方に懸念が出されている。
\首相は、「いずれの想定でも国の無策を前提に将来を予測している」と指摘。過去の改革の成果を強調するとともに、今後も改革を推進するとの決意を示した。その上で、「ロシアは開かれた国」として外国からの投資拡大を求めた。
\ただ、進出企業が問題視している汚職について、「汚職」という言葉にも触れないなど、認識のずれを指摘する声も出ている。
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