2013/2/6

ハンガリー

政策金利5.5%に、6カ月連続で利下げ

この記事の要約

ハンガリー国立銀行は1月29日、主要政策金利である14日物預金金利を0.25ポイント引き下げ、5.5%とすることを決めた。利下げは6カ月連続。通貨フォリントの下落にもかかわらず、金融緩和を継続した。5.5%は2010年3 […]

ハンガリー国立銀行は1月29日、主要政策金利である14日物預金金利を0.25ポイント引き下げ、5.5%とすることを決めた。利下げは6カ月連続。通貨フォリントの下落にもかかわらず、金融緩和を継続した。5.5%は2010年3月以来で最も低い水準。ただ、他の欧州連合(EU)加盟国に比べると依然として最も高い。

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3月に退任するシモル総裁の後任として、マトルチ経済相の新総裁任命が有力視される中、政府の求める金融緩和を中銀が進めるとの観測で、フォリント安が続いている。

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中銀は、現時点での物価上昇及び実体経済の予測の範囲内では、通常の手法で有効な金融政策を実施できるとの立場を強調。特殊な手法の拡大が有効なのは、金融市場が急激に悪化した場合に限られると政府に釘をさした。

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中銀の予測によると、ハンガリー経済は輸出の回復で昨年の後退から今年は成長に転じる。しかし、生産能力の余剰で失業率は現在の高水準が続く。内需低迷も継続していることから、インフレ率は低下し、中期的に中銀目標の3%に近づく。

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12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5%増まで減速した。昨年通期の平均は5.7%増だったが、その背景には諸税の引き上げがあったとみている。

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