2013/2/6

CIS諸国

グルジアの有名ミネラル水メーカー、ロシアのアルファ傘下に

この記事の要約

ロシアの複合企業アルファ・グループは、グルジアを代表するミネラルウォーター「ボルジョミ」の生産を手がけるIDSボルジョミ・ビバレッジの経営支配権を取得した。1月27日付けロシア日刊紙『RIAノーボスチ』が報じた。\ 報道 […]

ロシアの複合企業アルファ・グループは、グルジアを代表するミネラルウォーター「ボルジョミ」の生産を手がけるIDSボルジョミ・ビバレッジの経営支配権を取得した。1月27日付けロシア日刊紙『RIAノーボスチ』が報じた。

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報道によると、IDSボルジョミの筆頭株主であるグルジア有数の富豪、故パタルカチシュビリ氏の遺族は取材に対し、アルファ・グループに経営支配権を譲渡したことを認めたうえで、今後も少数株主としてIDSボルジョミの経営に参画すると語った。IDSボルジョミの株式87%を保有するパタルカチシュビリ家は、昨年中頃から売却先を模索しており、アルファ・グループのほかにもスタンダード・キャピタル、クレバー・セットマネジメントなどが関心を示していた。米経済誌『フォーブス』によると、IDSボルジョミの時価総額は5億米ドル。

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欧州屈指の鉱泉地ボルジョミで産出するミネラルウォーターはミネラルの含有量が高く、政府から「健康水」として認定されており、旧ソ連地域を中心に愛飲されている。ロシアはグルジアとの関係悪化を背景に、2006年にボルジョミの輸入を禁止したが、IDSボルジョミがアルファ・グループの傘下に入ったことで、ボルジョミの販売がロシアで再開されるとの期待が高まっている。一方、グルジア国内では同国を代表するブランドがロシア企業の手に渡ることに懸念を示す声も出ている。

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