オーストリアの化学企業ドナウ・ヒェミーは14日、ハンガリー北東部カジンツバルツィカの新工場が試験操業を開始したと発表した。今月中に本格稼働に移行する。
\新工場では水処理に使われる塩化第二鉄(FeCl3)と塩化アルミニウム(PAC)を生産する。年産能力は10万5,000トンだが、今年は月2,000~2,500トンを予定している。次第に生産量を引き上げ、3~5年後のフル稼働を目指す。
\中東欧地域では2015年までに、環境水質基準の達成を求める欧州指令(2008/105/EC)の遵守が求められている。このため、ドナウ・ヒェミーは水処理用剤の需要が着実に伸びると見込んでいる。
\新工場は中国資本の同業、万華ボルショドケムの敷地内に設置された。万華ボルショドケムが入札を通じて投資者を募集したもので、同社のトルエンジイソシアネート工場から出る塩酸を加工するのが目的だ。
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