2014/1/8

CIS諸国

シャーデニス・ガス田、第2期開発事業の最終投資決定

この記事の要約

アゼルバイジャンのシャーデニス・ガス田開発を推進する英石油大手BP主導のコンソーシアムはこのほど、同ガス田の第2期開発事業についての最終投資決定を行ったと発表した。\ 総額約280億米ドルの費用を投じて、26の海底油井の […]

アゼルバイジャンのシャーデニス・ガス田開発を推進する英石油大手BP主導のコンソーシアムはこのほど、同ガス田の第2期開発事業についての最終投資決定を行ったと発表した。

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総額約280億米ドルの費用を投じて、26の海底油井の掘削、2基の海上プラットフォームの建設、サンガチャル石油基地での新たなガスの加工・圧縮施設の建設のほか、グルジアとトルコにガスを輸送する南コーカサスパイプラインの延伸工事を実施する。年間160億立方メートルの天然ガスを生産し、トランスアナトリア・パイプライン(TANAP)とアドリア海横断パイプライン(TAP)を経由して欧州に運ぶ。2018年からトルコへの供給を開始し、19年からは欧州向けにも輸送する。TANAPとTAPで構成される南ガス回廊はロシアを迂回してカスピ海産の天然ガスを欧州に輸送することができるため、西欧諸国のロシアへのエネルギー依存の軽減に貢献すると期待されている。

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最終投資決定書の調印式に出席した欧州連合(EU)のエッティンガー欧州委員(エネルギー担当)は、「南ガス回廊の開設の決定は画期的な出来事だ」と述べ、これにより、長期的にはEUのガス需要の最大20%を満たす可能性があるとの見方を示した。

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シャーデニス・コンソーシアムには、BPが28.8%、アゼルバイジャン国営石油(SOCAR)が16.7%、スタトイルが15.5%、トタルが10%、ルクオイルが10%、イラン国営石油会社(NIOC)が10%、トルコ国営石油ガス会社 (TPAO)9%をそれぞれ出資している。

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