2014/3/5

総合・マクロ

墺エルステ銀、13年は87%減益

この記事の要約

オーストリアの金融大手エルステ・グループが2月28日発表した2013年12月通期決算の純益は6,100万ユーロとなり、前期の4億8,350万ユーロから急減した。ルーマニア子会社BCRの償却に加え、ウクライナ市場からの撤退 […]

オーストリアの金融大手エルステ・グループが2月28日発表した2013年12月通期決算の純益は6,100万ユーロとなり、前期の4億8,350万ユーロから急減した。ルーマニア子会社BCRの償却に加え、ウクライナ市場からの撤退や税負担の拡大で損失が膨らんだ。

営業利益は4.7%減の33億ユーロ、税引き前利益は53%減の3億7,430万ユーロだった。減益に伴い、当期配当は40セントから20セントの減配となる。

エルステでは、営業利益が今期も31億ユーロプラスマイナス2%にとどまると予測している。オーストリア・中東欧で1.7%の経済成長が見込まれるものの、低金利が続く見通しのためだ。

各国事業別にみると、ハンガリーでは2013年12月期の赤字が1億890万ユーロとなり、前期の5,510万ユーロの約2倍に膨らんだ。エルステは、銀行業界税を赤字拡大の主な理由に挙げている。

不振が続いているルーマニア子会社BCRは、最終損益が前期の2億9,430万ユーロの赤字から1億2,790万ユーロの黒字となった。貸し倒れ引当金が3億8,650万ユーロに半減したほか、繰延税金負債の減少による特別収入(1億2,770万ユーロ)が数年ぶりの黒字決算に貢献した。

ウクライナ子会社は昨年売却したが、同国事業の損失は約3億ユーロに上った。

本国オーストリアやハンガリー、スロバキアでは税負担が拡大している。納税額は全体で3億1,100万ユーロに上ったが、うち1億6,640万ユーロをオーストリアで納めたという。

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ
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