2014/4/2

ロシア

ABインベブ、ペルミの醸造所閉鎖

この記事の要約

ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)は3月25日、ロシア中部ウラル地方のペルミにある醸造所を閉鎖すると発表した。規制強化と増税の影響でロシアのビール需要が落ち込んでいることを受けた措置。同社が […]

ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)は3月25日、ロシア中部ウラル地方のペルミにある醸造所を閉鎖すると発表した。規制強化と増税の影響でロシアのビール需要が落ち込んでいることを受けた措置。同社が同国で醸造所を閉鎖するのはここ1年半で3カ所目となる。

ロシアは過剰な飲酒による健康被害の深刻化を背景に、2011年にビールなどのアルコール飲料の販売を規制する新法を導入。キオスク(売店)でのビール販売が禁止されたほか、アルコール飲料の広告を制限された。酒税の引き上げも響き、ビール市場は2008年から13年までに25%縮小。この結果、多くのビールメーカーが生産能力過剰となり、醸造所の閉鎖や経営戦略の見直しを余儀なくされている。インベブは2012年末にクルスク、昨年はノヴォチェボクサルスクの醸造所を閉鎖し、昨年の売上高は前年比で13.6%減少した。

同社は声明で、「増税や行政手続きの負担、規制の厳格化などによる市場が縮小する中で、ロシア事業の存続に向けた対策を講じなければならない」と述べ、醸造所の閉鎖は「生産、物流管理、費用管理の効率向上を目的とするものだ」と説明している。