スロベニア国営の投資ファンドであるスロベニア補償基金(SOD)は2日、国営通信会社スロベニア・テレコム(Telekom Slovenije)の民営化入札を実施すると発表した。政府と国営企業が保有する発行済み株式合わせて75.58%を売却する。入札参加を希望する企業は今月23日までに、入札参加表明書を提出することが求められる。入札は届出締切後に書類を審査し、選定された指名業者のみが応札できる公募型指名競争入札とする。
スロベニア政府は昨年5月、財政再建の一環としてスロベニア・テレコムを含む国営企業15社の民営化方針を打ち出した。
スロベニア・テレコムは同国最大の通信会社で、国内シェア約42%を占めるほか、コソボ、マケドニアなどバルカン諸国でも事業を展開する。13年通期決算の売上高は7億9,900万ユーロ、営業利益(EBIT)7,100万ユーロ、営業利益率は9.2%の優良企業だ。
民営化入札に対する業界の関心は非常に高く、数多の企業が競争を繰り広げるものとみられる。メディア報道によると、最有力候補はドイツテレコムと目されている。