2014/4/30

ロシア

S&P、ロシア信用格付け引き下げ

この記事の要約

米信用格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は25日、ロシアの長期ソブリン債格付けを「BBB」から1段階引き下げ、投資適格級で最も低い「BBB-(トリプルBマイナス)」にしたと発表した。ロシア・ウクライナ間の […]

米信用格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は25日、ロシアの長期ソブリン債格付けを「BBB」から1段階引き下げ、投資適格級で最も低い「BBB-(トリプルBマイナス)」にしたと発表した。ロシア・ウクライナ間の軍事的緊張を背景にした大量の資本流出と、これに伴う経済成長見通しの悪化が理由。S&Pは信用格付け見通し3月に「ネガティブ(弱含み)」としていた。今回もネガティブとしており、欧米諸国が対ロシア追加制裁を発動すれば、さらに格下げする可能性がある。

ロシア中央銀行によると、同国からの資本流出額は2014年1-3月期だけで506億ドルに達した。これは13年通期(630億ドル)の80%に相当する規模で、資金引き上げが加速していることが分かる。ロシアの主要株式指標であるMICEX指数は今年に入ってから10%下落、ルーブルの対ドル相場は17%下がった。