2014/5/21

チェコ・スロバキア

チェコ国営電力CEZ、1-3月期は44%減益

この記事の要約

チェコ国営電力のCEZが13日発表した2014年1-3月期の純益は99億1,000万コルナ(3億6,130万ユーロ)となり、前年同期比で44%後退した。暖冬による販売減、価格低下に加え、前年同期の実績が特別収入で高水準だ […]

チェコ国営電力のCEZが13日発表した2014年1-3月期の純益は99億1,000万コルナ(3億6,130万ユーロ)となり、前年同期比で44%後退した。暖冬による販売減、価格低下に加え、前年同期の実績が特別収入で高水準だったことが大幅減益につながった。

売上高は11%減の531億6,000万コルナ、営業利益(EBITDA)は25%減の212億コルナへ、それぞれ低下した。期末時点で債務は1年前より94億コルナ減少した。

通期業績予測は、営業利益で705億コルナ、純益(少数株主損益調整・減損費計上前)で275億コルナと従来水準を維持する。減損費についてはCEZは、「現時点ではまだ数値化できない」と説明している。昨年7-12月期の減損費は84億コルナだった。

固定資産の減損処理では主に国外事業が対象となる見通しだ。

ブルガリアでは現地の電力公社NEKへの支払いをめぐる対立で、当局がCEZなど外資系3社の配電事業免許はく奪を検討中だが、CEZでは免許を維持できるとみている。

ルーマニアでは再生可能エネルギー助成削減措置で、CEZの風力発電パークの収益に影響が出る見通しだ。

もう一つのリスクとしては、チェコ・プルジェロフ石炭火力発電所の近代化工事の遅れが挙げられる。完工日が予定の年末から数カ月ずれ込む可能性があるという。

今年の国内発電量は当初予測の62.2テラワット時から60.9テラワット時に引き下げた。

来年の予定発電量の77%は販売済み。平均価格はメガワット時当たり40.5ユーロとなっている。

CEZは過去最高益を記録した09年には519億コルナを計上していた。(東欧経済ニュース3月26日号「ブルガリア、外資系配電会社の事業免許取り消しへ」を参照)