2014/5/21

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

S&P、ルーマニアを投資適格級に格上げ

この記事の要約

米大手格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は16日、5年半前から投機的水準としていたルーマニアの長期信用格付けを1段階引き上げ、投資適格級の最低水準である「BBBマイナス」にしたと発表した。財政 […]

米大手格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は16日、5年半前から投機的水準としていたルーマニアの長期信用格付けを1段階引き上げ、投資適格級の最低水準である「BBBマイナス」にしたと発表した。財政健全化の進展、対外債務の縮小などを評価したもの。格付け見通しは「ステーブル(安定的)」とした。

ルーマニアは2010年から財政健全化に向けた取り組みを強化し、公務員の給与削減、付加価値税(VAT)の引き上げなどを実施した。その結果、2009年に国内総生産(GDP)比7.2%に達していた財政赤字は、今年は2.2%まで縮小する見通しとなっている。対外債務も縮小傾向にある。S&Pはこうした要素に加えて、経済がプラス成長を続けており、向こう3年間は年平均3%の成長が見込めるとして、投資適格級に格上げした。