2014/5/28

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

欧州復興開発銀、セルビアなどの洪水復興支援

この記事の要約

欧州復興開発銀行(EBRD)は、洪水により深刻な被害を受けた南東欧諸国に対して復興支援を実施する方針だ。チャクラバルティ総裁は21日からセルビアを訪問し、ブチッチ首相や主要閣僚などと復興対策について協議する。 今月中旬に […]

欧州復興開発銀行(EBRD)は、洪水により深刻な被害を受けた南東欧諸国に対して復興支援を実施する方針だ。チャクラバルティ総裁は21日からセルビアを訪問し、ブチッチ首相や主要閣僚などと復興対策について協議する。

今月中旬にセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチアの南東欧諸国を襲った洪水は、気象観測が始まって以来で最大の規模となった。セルビア西部とボスニア東部で特に被害が大きく、被災者数は200万人にも上るとされる。経済的な影響は現段階では確定していないが、セルビアおよびボスニア経済の柱の一つである農業に大きな損失が出るのは確実。また、セルビアのコルバラ褐炭鉱山の水没による被害額は1億ユーロ前後に上ると推測されている。チャクラバルティ総裁はセルビア訪問を前に声明を発表し、「今回の出来事により多くの人命が失われたことに深い悲しみを覚える。極めて困難なこの時期に互いに助け合う人々の勇気に心を動かされた。我々は、他の国際金融機関と協力し、最も必要としている場所に援助を提供するための支援策の策定に取り組んでいる」と述べた。

EBRDは2013年に西バルカン諸国およびクロアチアでの80件のプロジェクトに総額120億ユーロを投資した。今年も同水準の投資を予定している。