蘭アルミニウム素材大手のコンステリウムは12日、チェコのジェチーンにある自動車用アルミ部材工場の生産能力拡大に向け1,500万ユーロを投資すると発表した。車体軽量化素材としてアルミ合金の需要が高まっていることに対応するもので、鍛造・押し出し成型ラインを増設するほか、リサイクリング施設の処理能力も引き上げる。押出成型ラインはすでにフル稼働体制に入っており、拡張工事完了後の年産能力はこれまでより約1万トン拡大するという。
ジェチーンはコンステリウムのアルミ押出形成品の重要な生産拠点で、現地子会社は欧州業界で上位につける。同工場ではESPやABSのアルミブロック、自動変速機(AT)やサスペンションに使われるバー、パイプなどを生産し、主に欧州の自動車業界に供給している。
リサイクリング施設では欧州の顧客から回収したアルミ廃品を再生し加工する。アルミニウムが何度再生しても劣化しないという特性を生かして、再利用にも力を入れる。
コンステリウムは自動車のほか、航空機業界や包装材業界向けにも製品を開発・製造する。2013年の売上高は35億ユーロ。