2014/7/2

総合・マクロ

違法たばこ消費、バルト3国で高く=KPMG調査

この記事の要約

違法たばこの流通度がバルト3国で非常に高いことが、国際コンサルティング大手KPMGがこのほど発表した欧州連合(EU)の闇たばこ市場調査でわかった。違法たばこが国内消費量に占めるシェアはラトビアが28.8%で最も高く、リト […]

違法たばこの流通度がバルト3国で非常に高いことが、国際コンサルティング大手KPMGがこのほど発表した欧州連合(EU)の闇たばこ市場調査でわかった。違法たばこが国内消費量に占めるシェアはラトビアが28.8%で最も高く、リトアニア(27.1%)が続いた。エストニアも18.6%で、アイルランド(21.1%)を下回ったがブルガリア(18.2%)を抜き4位となった。EU平均は10.5%だった。

違法たばこは税率引き上げよる価格上昇などを背景に流通量が拡大している。KPMGの調査によるとEUの昨年の違法たばこ消費量は586億本に上り、タバコ業界への経済的打撃に加え、推定109億ユーロの税収減につながったと見られる。

ただ、違法たばこの市場シェアは過去最高となった12年の11.1%から10.5%にやや低下した。取り締まり強化によって26.7%減の356億本に減ったためだ。一方、外国での違法販売を目的とした密造たばこは06年の推定ゼロから196億本に急増しており、新たな懸念材料になっている。消費量は15%増で、違法たばこ全体の33%を占めた。

違法たばこの消費量が最も多い国はドイツの113億本で、フランスも96億本に上った。また密造たばこの消費量が多い国はポーランド(40億本)、ギリシャ(28億本)、スペイン(25億本)、ブルガリア(16億本)、ドイツ(14億本)などとなっている。