2014/7/30

CIS諸国

欧州復興開発銀、タジキスタンに5千万ドル融資

この記事の要約

欧州復興開発銀行(EBRD)は25日、タジキスタンに過去最大の5,000万米ドルを融資すると発表した。水力発電所近代化および電力公社バルキ・トジクの再編を支援し、恒常的な電力不足を緩和する狙い。 近代化が行われるのは、1 […]

欧州復興開発銀行(EBRD)は25日、タジキスタンに過去最大の5,000万米ドルを融資すると発表した。水力発電所近代化および電力公社バルキ・トジクの再編を支援し、恒常的な電力不足を緩和する狙い。

近代化が行われるのは、1957年に建設されたカイロックム(Qairokkum)水力発電所。第一期工事の総投資額7,570万ドルのうち、5,000万ドルをEBRDが融資する。残る資金は、世界銀行の気候投資基金(CIF)の適応プログラム(PPCR)、オーストリア、英国、EBRDの関連基金などから調達する。

カイロックム水力発電所はタジキスタン北部にある唯一の発電所で、ソグド州の約50万世帯に電力を供給する。第1期工事ではその出力を現行の126メガワットから142メガワットへ引き上げる。

タジキスタンは需要の高まる冬季を中心に恒常的な電力不足に悩まされている。需要が供給を24%も上回っており、これによる経済的損失は年間2億ユーロ(国内総生産の3%)に達すると推測される。ソグド州は同国第2の工業地帯。