2014/11/5

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ボスポラス・トンネル、前倒しで完成へ

この記事の要約

トルコのリュトフィ・エレヴァン運輸海事通信相は10月28日、ボスポラス海峡を横断する道路トンネル「ユーラシア・トンネル」が当初の計画より早い2016年末に完工するとの見通しを明らかにした。今年2月の着工以来、すでに3分の […]

トルコのリュトフィ・エレヴァン運輸海事通信相は10月28日、ボスポラス海峡を横断する道路トンネル「ユーラシア・トンネル」が当初の計画より早い2016年末に完工するとの見通しを明らかにした。今年2月の着工以来、すでに3分の1の工事を終えており、前倒しでの完成が見込める状況だ。開通後の交通処理能力は1日13万台で、飽和状態の第一・第二ボスポラス橋の車両通行量を10%減らす効果があると予測されている。

イスタンブールでは人口増加を背景に自動車登録台数も1999年比70%増の300万台強に急増している。しかし、ボスポラス海峡を自動車で越える手段は第1・第2ボスポラス橋に限られ、慢性的な渋滞が問題となっている。

政府は問題解消に向け、ユーラシア・トンネルと第3ボスポラス橋を建設するほか、イスタンブールの東西を鉄道で結ぶマルマライ計画を推進している。マルマライ計画では昨年、海峡トンネル部分が開通し、来年夏に欧州側とアジア側の既存路線と接続する予定だ。

ユーラシア・トンネルは長さ5.4キロメートルで、うち3.34キロメートルが海底を走る。乗り入れ道路を含めた工事区間の全長は14.6キロメートル。最深地点は地下106.4メートルに位置する。当初は2017年8月の完工が予定されていた。