ロシアの移動通信大手MBTが衛星テレビ事業に進出する。50億ルーブルを投じて通信衛星の回線を借り受けるとともに関連設備を購入し、今後3年間でロシアの衛星テレビ市場をリードすることを目指す。11日付のブルームバーグが報じた。
同社はこれまでケーブルテレビやモバイルテレビ事業を行ってきたが、衛星テレビサービスを提供することで顧客の囲い込みを目指す。調査会社ジョンソン&パートナー・コンサルティングによればロシアの衛星テレビ市場は今年230億ルーブルに拡大すると見られ、年間10~15パーセントの伸びが期待されている。別の調査会社iKSコンサルティングも、ロシアでは衛星テレビがケーブルテレビに代わりシェアを拡大するとの結果をレポートしている。
MBTは衛星テレビサービスをケーブルテレビサービスの利用が困難な地域にも提供する予定。基本契約を結べば年間1,200ルーブルで160のチャンネルが視聴できる。
同社の衛星テレビ事業への参入により、国内最大手の有料チャンネル「トリコロールTV」の業績に影響をもたらすことが予想される。(1RUB=2.47JPY)