2014/11/19

ロシア

露ロスアトム、イランに原子炉建設

この記事の要約

ロシア国営原子力企業ロスアトムは11日、イランにロシア製原子炉8基を建設することでイラン原子力庁(NPPD)と合意したと発表した。イランの核兵器開発懸念が解消されないなかでの原子炉建設となり、波紋を呼びそうだ。 イラク南 […]

ロシア国営原子力企業ロスアトムは11日、イランにロシア製原子炉8基を建設することでイラン原子力庁(NPPD)と合意したと発表した。イランの核兵器開発懸念が解消されないなかでの原子炉建設となり、波紋を呼びそうだ。

イラク南部のブシェール原子力発電所に4基、その他にも4基を建設する。ロスアトムのキリエンコ総裁は「原子炉の建設は両国の結びつきを強化する野心的な計画だ」と述べるとともに、建設作業から燃料の供給、使用済み核燃料の回収までを、すべて国際原子力機関(IAEA)の監督下で行うと強調した。

イランの核開発計画に対しては、核兵器への転用を恐れるイスラエルや米国を中心とする欧米諸国が見直しを求めている。この問題の解決に向けて、米英などにロシアを加えた6カ国とイランは現在、24日の最終合意を目指して協議しているが、今回の原子炉建設合意は協議に悪影響もたらす可能性もある。

ブシェール原子力発電所は出力100万キロワットで、1995年にロシアの援助で完成した。