2014/12/17

総合・マクロ

ロシア中銀が大幅利上げ、ルーブル安を受け

この記事の要約

ロシア連邦銀行は16日、主要政策金利である7日物入札レポ金利を6.5ポイント引き上げ、17%に設定した。大幅な利上げによりルーブル安を食い止め、インフレを抑制する狙い。これを受けてルーブルの為替相場は一旦上昇に転じたが、 […]

ロシア連邦銀行は16日、主要政策金利である7日物入札レポ金利を6.5ポイント引き上げ、17%に設定した。大幅な利上げによりルーブル安を食い止め、インフレを抑制する狙い。これを受けてルーブルの為替相場は一旦上昇に転じたが、再び史上最低に近い水準に戻っている。

連銀は11日に1ポイントの利上げを実施したばかり。しかし、ルーブル安は止まらず、15日には対米ドルで約10%下落した。1日の下落幅としては債務不履行(デフォルト)に陥った1998年以来、最大で、1ドル=64.4ルーブルの史上最安値を更新した。

ルーブル安の背景にはロシアの景気悪化があり、連銀による金利政策や介入措置は根本的な解決にはならない。景気不振の大きな要因は、ウクライナ紛争に関連する欧米の制裁だ。また、原油相場は年初来高値を付けた6月に比べて約半分に低下し、基幹産業である資源業界を直撃している。

連銀は今年に入って金利を6回引き上げた。利上げ幅は合計で11.5ポイントに上った。