2015/1/7

ロシア

BASF、ガスプロムとの資産交換を断念

この記事の要約

独化学大手のBASFは12月18日、ロシア国営天然ガス会社ガスプロムとの間で取り決めた資産交換を両社の合意で破棄すると発表した。ウクライナ問題を受けて欧州連合(EU)とロシアの関係が悪化したことで、2014年末に予定して […]

独化学大手のBASFは12月18日、ロシア国営天然ガス会社ガスプロムとの間で取り決めた資産交換を両社の合意で破棄すると発表した。ウクライナ問題を受けて欧州連合(EU)とロシアの関係が悪化したことで、2014年末に予定していた資産交換を実施するメドが立たなくなったため。独エネルギー大手のRWEでも採掘子会社DEAをロシアの投資家に売却する計画が宙に浮いている。

BASFとガスプロムは2012年秋に資産交換することで合意した。具体的にはBASFがエネルギー子会社ヴィンタースハルを通して西シベリアにあるガス田の採掘権を取得。ガスプロムはその見返りとして西欧で天然ガスの販売・貯蔵事業を展開する両社の合弁事業を完全傘下に収めるほか、北海南部で石油・天然ガスを採掘するBASFの完全傘下企業ヴィンタースハル・ノールドゼーの資本50%も取得することになっていた。

両社は西欧で天然ガスの販売・貯蔵事業をこれまで通り、折半出資で展開していく。